不定詞の意味上の主語

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意味上の主語=一般の人

不定詞の意味上の主語が、世間一般の人や自明である場合、形に表す必要はありません。

To lose is to win. (負けるが勝ち)

To lose, to winともに、世間一般の人が不定詞の意味上の主語です。ですから、あえて記す必要はありません。

To see is to believe. (百聞は一見にしかず)

これも不定詞の意味上の主語は、世間一般の人をさしています。


意味上の主語=文の主語

不定詞の意味上の主語が文の主語の場合、あらためて記す必要はありません。

He must be a fool to believe such a story. (そんな話を信じるなんて、彼はばかに違いない)
→ He must be a fool that he should believe such a story.


意味上の主語=述語動詞の目的語

述語動詞の目的語が、不定詞の意味上の主語になる場合、動詞+O+to do~ (Oに~することを…, Oが~であることを…)の形が多く見られます。


tell+O+to do~(Oに~するように言う), ask+O+to do~(Oに~するように頼む), advise+O+to do~ (Oに~することを忠告する) , expect+O+to do~ (Oに~することを期待する) , want+O+to do~ (Oに~することを望む) , allow+O+to do~(Oに~することを許す),force+O+to do~(Oに~するよう強いる), believe+O+to be~ (Oが~であると信じる) など


● My boss told me to go there.
→ My boss told me that I should go there.
 (親分は私にそこへ行けと言った。〔命令した〕)

● His grandmother expects him to visit her every month.
→ His grandmother expects that he will visit her every month.
 (彼の祖母は、毎月彼が訪問してくれることを期待している。)



意味上の主語=for+名詞

to不定詞の意味上の主語が、主節の主語と異なる場合や明記する必要のある場合、to …の直前に for ~を置きます。「for ~ to…」で、 ~が…すると訳すことができます。

● The book is difficult for him to read.
(その本は彼が読むには難しい。)

「for him = 彼が」「to read = 読む」 という関係です。

※形式主語のitを用いた、It is + 形容詞 + for~ to … の for~ も、to … の意味上の主語を表したものです。

● It is important for children to sleep well.
(こどもが十分寝ることは重要なことだ。)

「for children = 子供が」「to sleep = 寝る」という関係です。

※形式目的語のitを用いた、it~ for ~ to … の for~ も、to … の意味上の主語を表したものです。

● I think it necessary for you to go there.
(君がそこへ行くことが必要だ。)


意味上の主語=of+名詞

It is + 形容詞(性質)+ of~ to…

この場合、形容詞ofの後の ~(意味上の主語)性質を表しています。

● It is kind of you to say so.(そういってくれて親切だね。)
= You are kind to say so. [あなた=親切だ]

「It is 形容詞 of ~ to … 」構文は、「S is 形容詞」 と書きかえることができます。

その他、nice(すてきだ), stupid(ばかだ), wise(賢い), careless(不注意だ) などの、of … の性質を表す形容詞がこの構文になります。


代不定詞

to だけで、to + 動詞 の代わりを果たします。これを代不定詞といいます。

● You may use this telephone, if you want to. ( use が省略).
(もし使いたいなら、この電話を使ってもいいですよ。)

代不定詞は、同じ文中ですでに出ている動詞の繰り返しを避けるために使われます。



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